パー子 あんまり入れ込まないぶん、長続きしているって面もあるんじゃないですか。贅沢しない、豪邸にも住まない、外食しない、旅行もしない。仕事だって一泊しないくらいだから。ほんと、芸能人にしてはお金がかからないと思います。でも、人生100年もあるんですから、嫌なこと、苦手なことはできるだけ避けて、のんびり気ままに生きたい。
ペー 僕らの目標は、「きんさんぎんさん」。仕事でご一緒したときがふたりとも──って双子だから当たり前か(笑)、104歳。運転手役の息子さんが80歳すぎだった。
パー子 静岡での仕事でしたから、地元のお茶を飲んで「ここのお茶は美味しいねえ」「長生きしそうだ」って。それだけでお客様は大喜び。
ペー それで僕らより何倍もギャラがいいんだから(笑)。まあ僕らもこの年になるまでいろんな仕事に呼んでもらって、国民年金だって多少はもらってさ。どんぶり勘定ながら何とか家計が回っている。人並みに冠婚葬祭の付き合いもできている。これって本当にすごいことなんじゃないかな。
パー子 私はこのまま現状維持で、お兄ちゃんと一緒に仕事をして、皆さんから可愛がってもらえたらそれで満足。
ペー 僕は落語家として林家三平に弟子入りした身として、できれば落語で舞台に上がりたい。そう思って一時期、同じ一門のたい平師匠に落語をみてもらってよみうりホールに出たこともあるんです。
パー子 ピンクの羽織も作ってね。
ペー そういえば僕、昔ちょっと『奥の細道』や『東海道中膝栗毛』に興味を持ったことがあって。年をとって時間ができたら、ふたりでそういう旅をしたいなと思ったこともあったけど──どう?
パー子 日帰りで、歩いて行けるところまでならいいけれど。
ペー それじゃどうにもならないよ(笑)。やっぱり僕らに「老後」はないってことなんだな。
パー子 お後がよろしいようで~。