股関節ケアは「働き続ける力」にも直結
平井:自分が運営する「イブキ」では企業の健康経営を支援していますが、近年、女性社員の健康課題が大きなテーマとなっています。
その意味で、加齢に伴う更年期や骨粗鬆症リスクなどはもちろん、股関節の不調は通勤や勤務に直結します。放置すれば離職や生産性低下につながりかねない課題です。
高平:それでいて、50代はキャリアの集大成を迎える時期でもあります。だからこそ、企業がフィジカルケアに注目することは、本人だけでなく組織全体にとっても大きなメリットになるはずです。
先ほど述べた通り、ストレッチや姿勢改善ならオフィスでも取り入れられます。椅子に座ったまま骨盤を軽く動かす、足を組まない、1時間ごとに立ち上がって歩くなど、小さな工夫が予防につながります。
股関節ケアは単に“痛みを和らげる”だけではなく、“歩ける喜びを未来につなぐ”ための取り組み。企業が女性社員の健康をサポートすれば、キャリア継続や定着率の向上につながるはずです。
平井:イブキでも“女性の健康×フィジカルケア”をテーマに、研修やセミナーを企業向けに展開してきました。
今後は、そこに高平先生がお持ちのような医学的知見を組み合わせることで、より女性社員の健康維持とパフォーマンス向上を意図したプログラムを組み、各社へ提案していこうと考えています。
企業にとっても、女性社員の股関節ケアは“働き続ける力”を支える投資。医学と健康経営の知見を融合させた取り組みが、これからの時代に求められていくのではないでしょうか。