この世の中にはいろんな考え方を持つ人がいる
工藤 「心は一つにならない」「対立はあって当たり前」「考え方の違う人がいる」のが普通の世の中で、自分が思うように人が動いてくれない、協力してくれないのは当たり前。この世の中にはいろんな考え方を持つ人がいるのだから、それを幸せと思うか不幸と思うかは、君次第だよ」と伝えています。
学校の先生だって、一つの事柄に対して「これ、ムダだからやめましょうよ」と言う人と、反対に「これこそ意味があるから、ちゃんとやりましょう」と言う先生がいます。
お互いに「子どもたちのために学校を良くしたい」という目標や思いは同じで、違うのは考え方だけのはずです。こういう場面で、私は必ず教員に「イライラするかもしれないけれど、お互いまずは一度相手の考えを受け止め、握手してから、何をすべきかを考えよう」と伝えています。
岡田 日本人は相手と自分の考えや意見が違っていると、「相手が間違っている」と捉えがちですね。そして、「間違いだ」と言った瞬間に感情の問題になるから衝突するし、落とし所が見つかりにくくなるわけです。でも、本当はお互いに「違う」だけ。間違いではない。僕は工藤先生の本からそれを教わりました。