後継者問題
町中華など老舗においては、後継者をあえて作らず、今の代で閉店することを前提にお店を続けているパターンもある。「家業」という考え方が薄れつつあるのだ。町中華の後継者問題はコロナ禍以前から叫ばれていたが、疫禍での環境の悪化がきっかけとなって閉店を決める店が少なくない。
たとえば早稲田にある有名店「メルシー」の小林店主も後継者については考えていないという。
「後継者については考えたことはありません。自分の代で終わりかなとはぼんやり考えていました。年金だけでは生活できないので、一年でも長くやりたい気持ちはあります。営業時間を短くするとか、休業日を増やすなどして何とか続けられないかは考えていきたいです」(小林さん)
今回は無事復活することになったが、また数年後に「メルシー」の本当の閉店の日が来てしまうのかと思うと寂しくてならない。