そして「1000円の壁」問題
そして、もう一つの大きな理由が「1000円の壁」問題である。
長い間、ラーメン店の店舗数は飽和状態にあるが、ここ数年においては微減の傾向だ。
大和製作所の調査によると、新規開業者のうち1年以内の閉店が42~43%、3年以内の閉店が72~73%もあり、ラーメン店の平均寿命は2・4年となっている。全国のラーメン店のうち、毎年1・6%の店が消滅しているのが現実だ。約300~400のお店が減少していることになる。
ラーメン店は開業しやすいため、開店軒数と閉店軒数がともに多いと長年言われてきたが、「1000円の壁」が立ちはだかる以上、開業も簡単なものではなくなってきているといっていいだろう。
コロナ禍の次の壁が間違いなく「1000円の壁」だ。最近オープンしているラーメン店で「1000円の壁」を全く考えていないお店は、味と集客に絶対的な自信のあるほんの一握りのお店だけだろう。