ひと捻りしたユーモアでつながって乗り切る
昨年、フィンランドでは34歳の史上最年少女性首相と閣僚全員が女性の政府が生まれるなど、北欧諸国を中心に、既存のおじさん・おばさん政治家のイメージを払拭する若手女性政治家が、国政の中枢に続々と登場している。
デンマークのメッテ・フレデリクセン首相も、コロナ対策について、通常のテレビ演説とは別に、子ども向けのメッセージを発信している。こうした国々では、子どもも大事な社会の構成員として、コロナ対策を理解し、協力してもらわなければという政治家の意識が感じられる。
時にさっそうと、時に優しく、大人にも子どもにも語り掛ける彼女らの姿は、一際輝いて見える。ダークスーツがずらりと並び、政治レトリックばかりで話す旧態依然の国の様子とは雲泥の違いだ。
子どもたちのなりたい職業ランキングに、「政治家」が食い込んでくる日は、日本ではまだまだ遠そうだが、ベルギーや北欧諸国なら、近い将来、特に女の子の中で、政治家志望が増えてきそうな予感がする。
こうして、小さい頃から、政治家や政治を身近に感じて育つベルギーや北欧の子どもたち。学校では、普段から、環境や人種や性のことなど、さまざまな社会的テーマについて話しなれている。学校休校中の今も、オンラインで続けられる授業では、コロナウィルスは大事な課題だ。
ところで、ここベルギーに30年も住む筆者から見ると、辛いことがあった時、ひと捻りしたユーモアでつながって乗り切ろうとするのがベルギー人気質だと思う。そして、この気質は、大人にも子どもにも共通だ。
封鎖開始以来、国営テレビ局が「コロナ封鎖を乗り切る『