戒名も選択の幅が広がっている

やはり浄土宗のお坊さんで世界的なメーキャップアーティストでもある西村宏堂さんは、性別にとらわれない新しい戒名を考えています。

西村さんは「男性の体に生まれ、同性愛者だけど、心は男性でも女性でもない」という人です。西村さんは性別に関係ない戒名として「人」の字を使った「信人」「真人」「道人」を考案しました。

本来、仏教では死後の世界にジェンダーはない、とされています。西村さんは「すべての人が平等に救われるということを知ってほしい」と言います。

戒名も選択の幅が広がっています。

※本稿は、『弔いの値段 葬式、墓、法事……いくら払うのが正解か?』(講談社)の一部を再編集したものです。

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