もう一つの国立高校の雄
もう一つの国立高校の雄が東京学芸大学附属高校(世田谷区)である。世田谷、竹早、小金井の附属中学校から優秀な中学生を集めているのが強み。
学校群制度(※)が敷かれる以前は、東京学芸大学附属世田谷中学校→日比谷高校→東京大学が至高のルートで、一方、東京学芸大学附属高校からの東京大学合格者は20名台ほどに留まっていたが、都立高校の学校群制導入を受けて昭和46年(1971)に50名を超え、平成元年から4回、全国2位になっている。
2025年度の東京大学合格者は22名。有名卒業生に、菅野志桜里(旧姓・山尾。元衆議院議員)、茂木健一郎(脳科学者)、西岡昌紀(医師、社会評論家)など。
※2~3校が一つの群となり、群ごとに合格者が選抜される制度
※本稿は、『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
開成、灘だけじゃない!
地方の隠れた伝統校から躍進する首都圏進学校まで、難関大学へ圧倒的な合格者数を誇る高校の真の実力がこの1冊に。
出典=『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで』(著:八幡和郎/ワニブックス)
八幡和郎
国士舘大学大学院客員教授、歴史家・評論家
1951年、滋賀県大津市に生まれる。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。北西アジア課長、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任。在職中にフランスの国立行政学院(ENA)に留学。現在は国士舘大学大学院客員教授を務めるほか、歴史家、評論家として活躍中。著書は160冊を超え、ベストセラー『江戸三〇〇藩 最後の藩主』(光文社新書)のほか、『誤解だらけの韓国史の真実』(清談社)、『安倍さんはなぜリベラルに憎まれたのか』『令和太閤記 寧々の戦国日記』『日本人がコロナ戦争の勝者となる条件』(ワニブックス)、『民族と国家の5000年史』(育鵬社)、『日本人のための日中韓興亡史』(さくら舎)、「誤解だらけ」シリーズ(イースト新書)、『消えた都道府県名の謎』『消えた市区町村名の謎』『消えた江戸300藩の謎 明治維新まで残れなかった「ふるさとの城下町」』(イースト新書Q)など、日本史、西洋史、東洋史から政治、経済、文化など多方面でリベラル・アーツを重視する斬新な視点で話題となる。最近では『検証 令和の創価学会』(小学館)がベストセラーになった。