まず血管では、心臓から全身に血液を運んでいく動脈に傷みが見られるように。血流の圧を長年受け続けたことによる、いわゆる経年劣化に加え、生活習慣の乱れによってドロドロになった血液の影響で傷つくなど、その理由はさまざまです。
傷んだ血管は硬くなるため、柔軟性が失われ血液がスムーズに流れにくい状態に。血栓ができやすくなったり、老廃物が溜まりやすくなったりすることで、心筋梗塞などの大病を引き起こすおそれが高まります。
骨は、閉経後に女性ホルモンが減少することで、骨密度が急激に低下。些細な転倒でも骨折リスクが高まり、要介護状態や寝たきりに繋がることが増えていきます。座りっぱなしや、歩くことが少ないなどの生活スタイルを続けていると、骨の劣化をますます加速させることになりかねません。
筋肉もまた、加齢とともに筋肉を作るホルモンが産生されにくくなるうえ、筋肉の細胞自体が老化するため新しく再生することが難しくなっていきます。その結果、疲れやすくなったり痛みを感じたりすることが増え、運動量が減り、ますます筋肉が衰えるという悪循環に陥ってしまうのです。
実はこの3つは、血液が骨や筋肉に酸素や栄養を運び、筋肉の弛緩と収縮の動きが血流を促すというように、相互に深く関連しているもの。ですから、どれか1つを鍛えればいいというわけではなく、すべての要素を鍛えていくことが必要です。