脆弱なバウンダリーが引き起こす「うのみ」
自分と他者や社会との境界線が脆弱な場合は、これまでも説明してきた「うのみ」が起こりやすくなります。
「あなたの考えはそうなのね」「私の考えはこうです」と他者との間に境界を引かずに、人や社会の価値観を無批判に自分の中に取り込んでしまいます。そのため、人の意見に左右されやすかったり、人の頼みを断れなかったりします。
よく、「私なんて大したことはありません」「私なんて全然ダメです」と口にする人がいます。本人は謙遜のつもりかもしれませんが、こうした考えも「うのみ」の場合があります。
もしかすると、親や先生から言われてきた「お前は価値のない人間だ」「お前はダメな人間だ」といった言葉をうのみにしているのかもしれません。無意識のうちに「自分はダメな人間だ」と自己否定して自分を苦しめていたり、自分への不当な扱いを受け入れてしまったりします。
