相手が心地よいと感じる選択をする
ほんの一瞬の所作でも、お客様が感じる印象は大きく変わることも学びました。
それは、入社時研修のロールプレイングのフィードバックで教わった「お客様へのペンの渡し方」です。
右利きの方にはペンをお渡しする左に傾け、左利きの方には右に傾ける。
このようなちょっとした所作からも、お客様の立場に立って考えられていることが伝わってきますよね。
この「相手が受け取りやすように」という考え方は、販売員という仕事を離れた今でも、自分の中に息づいていると感じます。
たとえば、銀行や役所の窓口、何かを購入して配送伝票を書いた時など、書き終わったら書類が相手のほうに向くようにお返しします。
今では無意識にしている行動も、販売員時代に意識していたことが、無意識のレベルでできるようになっていたのです。
お客様が席に掛けやすいように椅子を引いて差し上げること、商品をゆっくりご覧いただけるように、「ぜひこちらにお荷物を置いてくださいませ」と、荷物を置くスペースをつくって差し上げること―。
今一度、あなたが取り扱っている商品が高額であってもなくても、普段の商品の取り扱い方も含めて振り返ってみてください。
販売員時代を振り返って言えるのは、あなたが今、販売員として学び、お客様にして差し上げていることは、同時に人としての一生もののスキルを日々磨き続けているとも言えるということです。
