いよいよ日本ダービーの日。入院中の美紀子は大学生の息子・耕一とラジオで競馬の実況中継を聴いていた。耕一は1番人気のヴァルシャーレを1着に予想しつつも、ロイヤルホープを応援していた。
ヴァルシャーレと終盤にデットヒートを繰り広げたロイヤルホープだったが、判定の末に惜しくも2着。耕一は「いいレースだったな」と満足げな笑顔を見せた。
その後、美紀子は他界。生前、美紀子から「耕造と耕一を会わせてほしい」と頼まれていた栗須は、美紀子の葬儀会場で二人を引き合わせる。
耕造が「困ったことがあったら何でも(栗須に)相談してくれ」と耕一に告げると、栗須は分厚い札束が入ったとみられる香典袋を耕一に手渡した。
しかし、耕一は香典袋に目を落とした後「結構です」と突き返すと「今後一切僕には関わらないでください」「二度と会うことはございません」と言い残し、その場を立ち去った。