親の思い通りでいい

結婚式は親のためにあるのですから、親の要望はすべて伝えましょう。極端に言えば、会場をどこにするかに始まり、新郎新婦に着せたいタキシードやウエディングドレス、お色直しの衣装、披露宴で呼ぶ招待客メンバーはもちろん、余興の出し物に至るまで、費用の範囲内であれば、親の希望を実現させていいのです。

ここでも子どもからクレームが出そうなので、私が親に代わって新郎新婦に申し上げます。「自分たちの好きに結婚式をしたいなら、自分たちで費用を負担して別にやりなさい。この結婚式は親のためだから、親のオーダーに応えるように。見世物になるのはイヤだ? いえいえ、我慢しなさい。たった一日のことでしょう」と。「僕が会ったことのないお父さんの友だちまで呼ぶのはイヤだ」とか、「親戚の叔母さんの日舞なんて余興、誰が見たいの?」なんて文句は封印し、「お父さん、お母さんの好きなように整えてください」「おっしゃるとおりにします」と言うのが親孝行です。親は自分の友だちにだって息子夫婦の晴れ姿を見せたいし、親戚の手前もあるのです。「いいお式だった」「お嫁さん、あなたが選んだ着物、着てくれたのね」などと口々に言ってもらえるその日は、親が賞賛される日だと言っても過言ではないのですから。

私にも子どもがいますが、結婚式では私の要望を通しました。子どもから親への手紙というのはよくありますが、我が家はそれに加えて、子どもが幼い頃のエピソードを入れた親から子への手紙を読み上げました。また、歌手としてCDも出している私の生歌も披露。こうなると結婚式は一種の興行のように思えませんか? 見世物だなんて言わず、親孝行のためのエンターテインメントだと思えば、子ども夫婦も割り切って楽しめるのではないでしょうか。

 

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