何だかモヤモヤしてしまった

その父親はもちろん、一緒に暮らしている母親も授業参観などには顔を一切出さないという。ただし、三者面談のときは母親が同席したらしい。

「三者面談のときに、これだけ学校を欠席してしまっているので、学習内容に付いていけるか不安です……といったことをお母様に伝えたら、間髪を容れずに『いえ、塾に行っているので大丈夫です』と意に介さない様子でした。わたしは何だかモヤモヤしてしまったのですが……」

(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

その女性教員はこんなふうに呟いた。

「ネオ・ネグレクトと聞いて、女の子の事例を挙げましたが、もちろんこれはやや極端なケースかもしれません。しかし、最近はわが子に興味がないか、あるいは過干渉気味か……そんな二極化が中学校で見られるような気がしてなりません。生徒間の人間関係で何か問題が生じたときに、『そういういざこざはすべて学校側で対処してください』とスパっと切られてしまうようなご家庭が結構あるように思います」

教員はこう発言し、沈思黙考の末に続けた。