こんなに長いこと相撲を続けられているのは、恵まれた環境にいるからだと思っています。親方やおかみさん、家族、義弟の玉正鳳(たましょうほう)をはじめとした弟弟子、周りの方々、毎日出会う人たちなどの、一つひとつの言葉にヒントがあるんです。
今後の目標は、三役(関脇・小結)に戻ること。そしてできれば、3度目の優勝をしたい。でもこれは夢だから、叶わなくてもいいんです。夢は持つことが大事だから。
何歳まで続けるのか、とよく聞かれるのですが、相撲をやめるのは、「この人と相撲を取るのはかわいそうだな」と思われるようになったときです。相手に気遣われるようになったらもう嫌ですね。だからこそ、若手には負けたくない。
自分の強みは、パワーを活かした突き押し相撲。それが、前に出る圧力やスピードが落ちて押せなくなったり、簡単に引くようになったら終わりだと思っています。これからも自分の相撲を貫いていきたいですね。
本場所を休まないし大きな怪我もしないから、体調を崩さないと思われがちなんですけど、本当はけっこうよく崩れているんですよ(笑)。本場所で相撲を取り終えて、帰りのタクシーに乗った途端に「ハーッ」とぐったりすることもあります。
でも、土俵に上がるときにはそんな姿を見せないことが大事。今はまだそれができるし、相撲が楽しいから、まだまだ取り続けたいと思っています。
