2025年9月6日、世界選手権準決勝。自らのプレーでチームを引っ張る(写真提供:AP/アフロ)

東京五輪の時は21歳、パリ五輪の時は24歳。代表の中では若手グループに入ります。当時は立場も役割もそんなに考える必要がなく、とにかくチームが勝つために自分がやれることを精一杯頑張るだけでした。

一方、主将となると、自分のこと以上にチーム全体を見なくてはなりません。とはいえ、いきなり自分を変えるのも難しい。もちろん、言葉で伝える必要がある時はそうしていますが、今は、勝つためにどんな考えや技術が必要かを、自分のプレーや行動で示すことに重きを置いています。

 

女子日本代表のフェルハト・アクバシュ監督は、石川選手をこう評した。「彼女のリーダーシップに満足している。選手全員が彼女を尊敬しているし、選手それぞれに対してもベストな方法でアプローチしてくれている。彼女の存在は、チームに化学反応を引き起こした」。

――バレーの技術は、とても感覚的なものなんです。たとえば、スパイクしようとジャンプした途端、相手ブロック3人に阻まれた場合、どこに打つか。相手選手は背が高いし、ブロックが3枚つくと突然、巨大な壁が現れたように見えます。

そこを打ち抜く方法はいろいろありますが、空中での瞬時の判断は言語化しにくい。なので、「私はいつもこうしているよ」という姿を見てもらったほうが、言葉より正確に伝わるような気がするんです。