「私はもともと人見知りで口下手なので、キャプテン体質ではないんです。でも、メンバーを見た時に、東京五輪とパリ五輪を経験している私が主将を務めないといけないだろうな、と覚悟しました」(撮影:岸隆子〈Elenish〉)
2025年8〜9月に行われたバレーボール女子世界選手権では、驚異的な粘り強さで点を取りにいく日本代表チームの姿が観る者を魅了した。主将を任されたのは、現在イタリアのプロリーグで活躍する石川真佑選手。男子代表主将・石川祐希選手の妹だ。貪欲に勝利を求め続ける彼女が目指すものは――(構成:吉井妙子 撮影:岸隆子〈Elenish〉)

メンバーを見た時に覚悟を決めた

――世界選手権の反響には驚きました。タイのバンコクから帰国したら、「すごかったね」「感動したよ」と、たくさんの方が声をかけてくださったんです。最近は男子バレーが人気なので、女子バレーはその陰に隠れてしまっていましたが、今回、「女子も面白い」と思っていただけたなら嬉しいです。

 

2025年に選出された新代表チームで挑んだ世界選手権では、強豪のブラジルと熱戦を繰り広げてフルセットに持ち込んだものの、あと一歩及ばず4位。主将の石川選手は、各ポジションの優れた選手に与えられる「個人賞」に選ばれた。

――アウトサイドヒッターの最優秀選手に選出されたのは嬉しかったのですが、正直、複雑でした。チームがメダルを獲って個人賞もいただいていたら、素直に喜べたと思います。でも、あと一歩のところで表彰台を逃してしまった。その悔しさのほうが大きかったです。

ただ、世界女子バレーの《顔》であり、私が尊敬するガブリエラ・ギマラエス選手(ブラジル)と一緒に表彰式で並ぶことができたのは、誇りに感じました。「あ、ガビ(ギマラエス選手の愛称)の隣にいる!」って。(笑)

25年5月から、ロス五輪に向けて新たに発足した日本代表チームの主将を務めさせていただいています。私はもともと人見知りで口下手なので、キャプテン体質ではないんです。でも、メンバーを見た時に、東京五輪とパリ五輪を経験している私が主将を務めないといけないだろうな、と覚悟しました。