岩井 だんだん、緊張しているのをまわりに感じさせないようにしていけるんですかね。そうだ、芸人バトルと聞いてふと思ったんですが、男芸人となんとなくつき合い出す女芸人って、やっぱり多いじゃないですか。清水さんも、そういう誘いはありましたか?
清水 ぜんぜんなかったよ。それに私はすでに結婚してたから。デビューと結婚がほとんど同じ時期だったの。いまの芸人さんを見てると、女性たちがいくつになっても青春を謳歌していて、仲間も多いし、楽しそうで羨ましくなる。
岩井 独身が珍しいことではなくなりましたしね。
清水 そうね。逆にそれが武器になったりもする。羽田さんは、そういう自分のこの先を考える?
羽田 ぼくは今年35になるんですが、いまは結婚したいとかあまり考えないですね。まあそのうち、40手前くらいですればいいんじゃないかな。
岩井 でもぼくは、おんぶひもで子どもを背負った羽田さんの姿をプリントしたTシャツが、いまから想像できますけどね。
家庭を持つと仕事ぶりは変わるか
羽田 ただ、ぼくにいずれ子どもができたら、ちゃんとした洋服を着て、変な発言もせず、おちゃらけるのもやめようと思っています。自分ひとりだったら、なにをしてもいいんですけど、そうはいかなくなるでしょうから。
清水 それはもったいない。私の先輩にあたる男性芸人たちも、「おれが結婚してなかったら、もっと売れた」とか「もっと面白かったと思ってる」ってよく言うね。
岩井 やっぱりそうなんですね! ぼくも、芸人っていう職業の利点は、結婚することで失われるとどうしても思ってしまって。
清水 羽田さんの想像通り、家庭にエネルギーを持っていかれる部分はあるのかもしれない。当然、行動や発言も制限されるようになるだろうし。でも岩井さんの相方の澤部さんは結婚して、お子さんもいるよね。
岩井 はい、3人います。澤部を見ていると、コンビのなかで家庭的な役割はあっちに担当してもらえばいいや、と満足しちゃう部分はありますね。
羽田 相方の人生なのに、そんな形で自分が満たされるものですか。
清水 いや、岩井さんが変わってるだけだと思うよ。だって、別に3人とも岩井さんの子どもではないわけだし。
岩井 ただ、たまに思うんですよ。ぼくが「ハライチとして活動していること」で育っている子どもでもある、と。
羽田 ああ、なるほど。