岩井 逆に考えれば、ぼくがなにかしでかしたら、当然彼らの生活にも影響が出るわけじゃないですか。そういう意味で、間接的に育てているような感覚というか、彼らへの責任みたいなものは感じてるんです。どちらかというと、こっちの比重のほうが大きいかな。
羽田 甥っ子くらいの距離感ですかね。
清水 でもさ、きっとあっちはまるでそんなふうに感じてないと思うよ(笑)。だいたい、かわいいって思ってる?
岩井 第一子が生まれたときから、澤部は頻繁に子どもの写真を見せてきて。しばらくして、ライブにはじめて子どもを連れてきたので、「あ、写真のほうがかわいいね」と言ってしまいました。奥さん、めちゃくちゃ怒ってましたね。
清水 あたりまえだ!(笑)
岩井 そりゃ写真のほうがかわいいですよね、大量に撮った中から厳選したものを見せてるんですから。アー写(アーティストのプロフィール写真のこと)と一緒ですよ。
清水 子どももいないのに、よくわかってる……。岩井さんは常に冷静だなあ。
長く書く、短く書く
羽田 (用意されたお茶菓子を見ながら)いま、ここにあるお菓子を食べてみたい気持ちがあるものの、太ると思うと悩みますね。
岩井 食べましょうよ。明日食べなきゃいいじゃないですか。継続しないと痩せないのと同じで、毎日食べ続けなければ太らないです。
清水 岩井さんは、そういう悪魔のささやきがうまいな。
羽田 外に出る仕事だったら、ぼくもきっと実践できるんですよ。家で過ごす冷静な時間が山ほどあるから、自分の食欲に気づかされるというか。
岩井 お腹がすいてると、書き物は進まないですか?
羽田 空腹だけじゃなくて、体がかゆい、痛い、でもダメですね。気になっちゃって。
岩井 ネタを書くときも、実は一緒なんですよ。つまり、ネタを書くことと、ダイエットは両立できない。空腹であることに気をとられると、頭が働かないんで。パンパンに食って、めちゃくちゃ寝て、遊んで、全部満たされた状態じゃないと書けない。もう楽しいことやりつくして、これ以上楽しいことはない、もう書くしかないんだ、という状態にならないと、ぼくはスイッチが入らないんです。