ポジティブすぎる人
仕事ができず初歩的なこともよくわかっていない部下がなぜか自信をもっていて、仕事ができる部下のほうがなぜか不安だらけで、人間心理ってほんとうに不思議だ。そのような疑問を口にする管理職がいた。私もそのように感じることがよくある。
このような逆転現象には、最近のポジティブ信仰の影響もあると思われる。
ポジティブになることが悪いというわけではない。ちょっと失敗するとすぐに自分を責め、落ち込んでなかなか立ち直れなくなるタイプや、力があるのに失敗したらどうしようと尻込みし、実力が発揮できないタイプに対しては、もう少しポジティブになろうとアドバイスするのは適切な対応といえる。
でも、根っから楽天的で、失敗しても気にする様子がみられず、まだまだ力不足なのに自分はできると思い込んでいるタイプには、その楽観的すぎる心の構えを修正してもらわないと、同じような失敗を繰り返すし、いつまでたっても仕事力が向上しない。
ところが、「ポジティブになろう」といったスローガンが世の中に広まりすぎたため、もともと楽観的すぎる人、ものごとを深く考えない人による勘違いが横行している感がある。
部下の現時点での実力をできる限り客観的に判断して、それをきちんと伝えることも、管理職の大事な仕事だろう。その際に、叱るような調子になってもいけないが、変にほめるような調子になるのも避けるべきだろう。それでは気づきを促すことができず、改善に導けない。
