腎臓の機能低下により心臓病で入院となることも
実際の症例を基に、再構成されたCKD患者さんの経過イメージも紹介されました。
「健康診断で血圧とコレステロール値が高く、受診して薬が処方された患者さんの例です。この時、eGFR値は41でしたが、CKD治療はとくに受けていませんでした。1年後、息切れと冷や汗が出て受診したところ心不全と診断され、心不全の薬も服用することになりました。この時点でGFRは39でしたが、やはりCKD治療はなされませんでした。さらに翌年には、不整脈で病院に搬送されてしまいました。腎臓が悪くなるとカリウムの値が上昇しますが、それにより不整脈を起こしやすくなります。そのため、カリウムを下げる薬も追加で服用することになりました。この時GFRは32に低下していました」(猪阪先生)
CKDに対する治療を受けないままでいると、腎機能が低下するばかりでなくこのように心不全を起こしたり、入院が必要になることもあるといいます。
「だからこそ、持病の通院でも定期的に腎機能の検査を受け、服薬治療や生活習慣の改善、血圧管理、食事療法などといった適切なCKD治療につなげることが重要です」と猪阪先生。