かつては家族8人で暮らした自宅で、一人暮らしをしていた浜美枝さん。60代、70代……と住まいの〈ダウンサイジング〉を続けてきたそうです。10年前からは息子さん家族と同居を開始。82歳になった浜さんが思う今の自分に合った〈ちょうどいい〉暮らし方とは(構成:丸山あかね 撮影:川上尚見)
10年ごとに人生を見つめ直して
箱根にあるこの家に暮らし始めて、かれこれ50年になります。毎朝4時に起きて小鳥の合唱に耳を傾け、ウォーキングをするのが日課です。春から夏にかけては木々の緑が美しく、秋は紅葉で山が真っ赤に染まり、冬の凜とした佇まいも哲学的で飽きることがありません。
箱根との縁は深く、はじめて訪れた10代の時に、いつかここで暮らしたいと思ったのを覚えています。
その後、16歳で東宝ニューフェイスとしてデビューしてからは生活が一変。楽しくも忙しい日々を過ごすうちに、箱根とは距離ができていたのですけれど、人生って不思議ですね。ちゃんとご縁のある場所へと誘(いざな)ってくれるのですから。
私は82歳になりましたが、思えば10年ごとに人生を見つめ直してきた気がします。年を重ねるにつれ、家族構成が変わり、体力的にできなくなることも増えていきました。
快適に生きるためには、自分を取り巻く環境の変化に敏感であることが大切だと思います。とはいえ若い頃は無計画で、振り返るとずいぶんと大胆なことをしたものだと思うのですけれど。