“アロマ”のように頑張る人に寄り添う物語
――本作は主人公が久しぶりに訪れた“自分の時間”に戸惑いながらも、第二の人生を歩み始める物語ですが、有働さんが今新たに挑戦したいことはありますか?
これまで生放送や情報番組など、できる限りテレビの中で追求してきましたが、年齢的に人生の折り返しに差しかかっている中で、これからは、誰に何を言われても「やってみよう」と思ったことには飛び込んでいかないと、どんな新しい仕事であっても結局、慣れ親しんだ経験の中だけで生きてしまうのではないかと感じています。
人生後半にかかって、もう一度、ぎりぎりのところで破ってみたいというか、もう少し新しい自分や、違うポテンシャル、エネルギーのようなものを、自分で取りにいきたいと思っています。今回のお芝居という仕事もそうですし、現在は自分で一般社団法人を立ち上げ、「100+(ヒャクタス)」という活動もしています。
長く社会問題となっている高齢者の課題について、何かできないかと考え、いわば「高齢者が高齢者を元気にする」ような取り組みができればと始めたのですが、やはり大変ですね。
アナウンサーの仕事は、ある意味で整えていただいた環境の中で取り組んできた部分もあるので、金銭的なことも含めて全て自分で考え、回していくのは簡単ではありません。
ただ、そうした負荷を自分にかけないと、なんとなく過ごしてしまう気もしています。それでもいいのかもしれませんが、最後に「楽しかったな」と思えるように、今は何かを積み上げるというよりも、一度積み木を崩すような感覚で、体力が続く限り、さまざまなことを面白がっていきたいです。
――視聴者へのメッセージをお願いします。
「肩の力を抜いて生きたらいい」と言われることも多いですが、やはり、どうしても力を入れて踏ん張らなければいけない時期もあると思います。
その中で「しんどいな」と感じている方にとっても、押し付けがましくなく、そっと背中を押してくれるような、今頑張っている人にとっての“アロマ”のようなドラマだと思います。見終わった後に「まあいいか」と、また明日を迎えられる。そんなふうに感じていただけたらうれしいです。
そして個人的には、これから撮影でお鮨をいただくシーンがあるのではないかと、ひそかに楽しみにしています(笑)。そうした撮影現場の空気も含めて、温かい作品になっていると思いますので、ぜひご覧ください。