日本酒の香りを楽しみながら飲むには
――オシャレな和食屋さんで、ワイングラスで「獺祭」を飲んでいる女性をよく見かけます。
小ぶりのワイングラスで日本酒を飲むのは、うちが率先して勧めたことでもあります。
当時は、升の中に置いたグラスに、溢れるまで酒を注ぎこぼす「盛りこぼし」というスタイルが流行っていました。グラスがいっぱいに入っているので持ち上げられないから、前かがみになって口で迎えに行くように飲みますよね。女性はあれ、カッコ悪くて嫌だろうなぁ……」と思っていたんです。(笑)
また、あの飲み方だと「グラスからお酒がこぼれて、スカートが汚れてしまう」という女性の声もありました。しかもしかも、私が見る限り、升に溢れるまで注ぎこぼしたって、せいぜい8勺くらいしか入らないんです。だけどメニューには、「正一合」って書いてある。「おかしいだろう!」って。(笑)
イメージ(写真:AdobePhotoStock)
そこで、ワイングラスにたどり着きました。香りを楽しみながら飲むには、機能的な形をしていますしね。日本酒の酒蔵としては忸怩たるものがありましたけど、ここはやはり機能を優先したほうがいいと思いました。
今では「獺祭」のロゴを入れたグラスも販売していますが、ちょうど90ml、半合のところに星印を付けています。「ちゃんと正直に注げよ」(笑)というお店へのメッセージです。
★マークの上部まで注ぐとちょうど90ml「獺祭」の美しいロゴ入りグラス(写真提供:株式会社獺祭)