『風、薫る』(c)NHK

 

見上愛・上坂樹里が主人公を務める連続テレビ小説『風、薫る』(総合、月曜~土曜午前8時ほか)。看護師という職業の確立に貢献した大関和と鈴木雅をモチーフにしたバディドラマ。見上愛さん演じる一ノ瀬りんと、上坂樹里さん演じる大家直美の2人が、看護婦養成所で共に学び、患者や医師との向き合い方に悩み、ぶつかり合いながら成長する物語。原案は、田中ひかるさんの『明治のナイチンゲール 大関和物語』(中央公論新社刊)。4月29日放送の第23回では、直美の断髪シーンが描かれた。結婚を考えていた海軍中尉の小日向(藤原季節)が詐欺師だと分かり、目に涙をためた直美が教会で、自分の髪を切る印象的な場面。実はこのシーンで切られた髪は、かつらではなく上坂さんの地毛。上坂樹里さんの役作りについて、制作統括の松園武大さんに聞いた。

断髪の理由は…

看護婦養成所の入学初日、ボブカットで現れた直美。当時は女性の短髪はめずらしい時代。校長から断髪理由を問われると、「私は親の顔を知りません。教会に拾われたみなしごです。髪を切ったのは、ただわずらわしいと思ったからです。己の出自や自分の未来を考え、悩むのを髪と一緒に断ち切りました」と答えていた。

そして、第23回では、直美の覚悟が感じられる断髪シーンが放送された。

(『風、薫る』/(c)NHK)

授業が休みの日曜。りんは、トメと直美を家に誘うが直美は断る。トメに対し、「東京の道を覚える前に、英単語のひとつも覚えたら?」と辛らつな言葉を投げつける直美。「看護婦になるならもう少し人に優しく」と諭すりんに、直美は「正しいことばかり並べられても、ただのきれいごとにしか聞こえない」と言い返し、激しい口論に。「他人の一家だんらんを見せられて私が楽しいと思う?」と怒って寮を出て行った直美が思い出したのが、断髪した時のことだった。