『キャッツ』の扮装をした小学5年の井上さん(左)(写真提供:井上さん)

芳雄少年の目標は、劇団四季に入って『キャッツ』に出演することだった。

――ええ。調べたら劇団四季には東京藝術大学の声楽科出身の方が多かったので、もう付け焼き刃もいいところでしたけど、ピアノやソルフェージュなど音楽理論を勉強して、ラッキーなことにストレートで合格。藝大に入ることができました。

石丸幹二さんが藝大在学中に劇団四季で華々しくデビューされたので、自分もやっぱりそうなりたいと目標にしていたんですが、藝大2年の時に思わぬ方向転換が。

小池修一郎先生という宝塚歌劇団の著名な演出家による、ミュージカルの集中講座があって、僕は熱心に聴講してました。そうしたら先生に声を掛けられて、「ミュージカル『エリザベート』のオーディション、受けてみる?」って。

力試しじゃないけど、じゃあ受けてみようかなという軽い気持ちでしたね。受かるなんて思ってもいないですから。オーディションの現場を見られてラッキー、くらいなものです。(笑)