ルールを決め直す時期が来ている

 よくあるパターンですね。大学生の子どもが「自己管理ができない」というけれども、自宅にいるとだいたい自己管理できないのですよ、誰かがしてくれるから。

実家にいるときは部屋を汚くしている人でも、一人暮らしを始めたら片づけるようになった、ということはよくありますからね。ぼくの兄ちゃん(編集部注:内田徹)がそうでした。一人で暮らし始めたら、早寝早起きになった。(笑)

『街場の親子論-父と娘の困難なものがたり』著:内田樹/内田るん(中公新書ラクレ)

るん 子どもが身の回りのことを自分でできるようになる時期は人それぞれで、人生には、どうしていいかわからず、ひたすらモタモタしてしまう時期もあるだろうし。たとえば、この大学生のお子さんが、それまで反抗期が全くなく、今になって急に親を困らせるようになったのなら、それは遅い反抗期とも考えられるのでは? それとも、ただ単に家のことをだらしなく滅茶苦茶にして、家族に迷惑をかけているのであれば、それはどうすべきか考える必要があると思う。

大学生といっても多分、成人しているわけだから、両親のほうがあらためて、「若者の大人」と暮らすというふうに捉え直さないといけない時期にきているのかもしれない。「子ども」として扱うから、夫婦で意見がぶつかったりしているのかなと。

だから、単純に3人でシェアハウスしていると捉え直すのがいいと思います。その上で、「洗濯物は自分の分は自分でする」「使った食器は洗う」といった、ルールを決め直す。家事を三等分にする、何かしてもらった必ず「ありがとう」と言う、というルールもいいですね。そう決めるだけでもだいぶ改善されるのでは。

まあ、質問の「自己管理ができない」様子がすこし漠然としていますが……。

 そうだね、この場合の「自己管理」というのはどういうことだろうね。たぶん、夜更かししたり寝坊したりとか、部屋の掃除をしたりしなかったり、学校に行ったり行かなかったり、ということだと思うけど。違うことなのかな?

るん 学校に遅刻するから起こさなければいけない、ということならば、起こさなきゃいいわけで。

 あなた、よくそんなこというわね。(笑)

るん たしかにわたしもそんな時期はあったけど、高校生のときだから許してよ(笑)。

 高校生はいいのか……。