「大家さんと下宿人」ぐらいの距離感で
るん 仮にこの大学生のお子さんが大学に行かなくなっているとすれば、休学してもらって、人生を考える時間を作るほうがいいかもしれない。18歳以降は、現実社会と自分が考えていた大人の世界とのギャップにぶつかって、困ることも出てくるし。わたしの友達の中には、「大学に入ったのに、勉強できる環境がない」とがっかりしていた子もいました。
樹 そうなのか。ぼくは大学楽しかったけどなあ。授業は6月までしか行かなかったから。
るん それ、ダメのほうの学生じゃない(笑)!
樹 ぼくはるんちゃんの意見とも似ていますが、他人行儀で、「大家さんと下宿人」ぐらいの距離感でやっていくと、そんなに腹は立たないじゃないんじゃないかなと思う。「下宿人じゃないんだから!」というセリフを親はよく言いますが。
何年もしないうちに、子どもは出て行っちゃう。一緒に暮らす期間はあとわずかだから、「他人とは思えない下宿人」という距離感で、ちょっと親切にしてあげる。「ごはん食べる?」、「洗濯してあげようか?」という感じで接して、「ずいぶん親切な大家さんだな」と思ってくれるぐらいの感じがいいんじゃないかなと思いますけどね。
るん あと、夜中に騒ぐ、ひとり夜中にどんどこ踊るとか、それこそ大家さんに怒られるような生活態度は改めたほうがいい。
樹 そういう社会性のない態度は許されないわけだから、それは親である、でないにかかわらず、きちんと怒らなきゃ。「わたしの子どもにはこれぐらいのことをしてほしい」という要求ラインを設定して、減点法で子どもを叱ったりするというのは、あまりしないほうがよろしいのではないでしょうかね。
「大家さんと下宿人」という関係で言えば、「ちゃんと家賃払ってください」とか、「トイレを流してください」とか、「生ごみは部屋に捨てるな」とか、大家さんが言いそうなことは子どもにきちんと伝えるといいじゃないかな。
るん 世の中には、ペットボトルにおしっこして、部屋にため込むやつがいるから。それを窓から投げるやつもいるらしいから。
樹 ぼくが大学の寮にいたころってさあ、2階3階のやつらが窓からおしっこするんだもん。風が吹くとおしっこが吹き込んでくるんだよ(笑)。北川がさあ、もうすごいの。
るん (笑)。だから「自己管理できない」のを放置すると際限がなくなるから、一緒に暮らす下宿人として、子どもにマナーを守ってもらうようにしましょう。