「上様と父上にお伝えくだされ」

北庄城で迎えた市と三姉妹の別れのシーン。

次女の初が「母上。一緒にお逃げくださりませ」と懇願しますが「そういうわけにはゆかぬのじゃ」と語りかける市。

茶々は「ならば、私も母上と共に残りまする」と訴えます。

しかし市は「ならぬ」と茶々に守り刀を渡し、「上様から頂いた守り刀です。今こそそなたを守ってくれよう。よいか。守り刀は己の身を守るためのもの。先んじて相手を傷つけるものではない。秀吉と刺し違えようなど、ゆめゆめ思うてはならぬぞ」と諭します。

そしてこう告げます。

「そなたは生きて妹たちを守るのです。そなたがこの2人の守り刀となるのです。そしていつか父上のようなお方と巡り会ってよい子を産むのです。さすればその子が、きっとあなたたちを幸せにしてくれる。この母がそうであったようにな」

さらに、「姿はなくとも、触れることはできぬとも、母はいつもそばにおりまする」と、娘たちに言葉をかけるのでした。

初と江がすすり泣くなか、茶々は「泣くでない! これ以上母上を困らせるでない」と気丈に告げます。そして、「我らのことは何も心配いりませぬ。上様と父上にお伝えくだされ。織田と浅井の血は我らが決して絶やさぬと。どうか、見ていてくだされ」と続けます。

「それでこそ…私の娘じゃ。娘たちじゃ。強く、しなやかに生きるのじゃぞ」

そう言って三人を抱き寄せ、娘たちを送り出すのでした。