紅白でもちょっと間違えましたもん
清水 川谷さんは、子どものときからいまの片鱗はあったの?
川谷 五島列島に劇団を主宰するおじいちゃんと日本舞踊家のおばあちゃんがいて。美空ひばりさんの歌がずっと流れてるような環境だったんです。島のおじさんたちに「うまいな」と褒められながら、「川の流れのように」なんて1000回以上は歌ったんじゃないかな。ただ父は教師なので、ちゃんと勉強することは求められました。
小籔 川谷P(バンドのプロデューサーなので、こう呼ぶ)は大学院まで進まれてらっしゃるので。
川谷 応用分子化学を専攻してました。セラミックの研究室に入ってるときに「CD出しませんか」っていう話になって。最終的に親に相談して退学を決めました。
清水 バンドを複数やることは、最初から考えてたことなの?
川谷 はじめに組んだ「indigo la End」がなかなか売れなくて。それと別に趣味の気持ちで始めたのが「ゲスの極み乙女。」なんです。
清水 いくつも同時にやってると、いきなり歌うことになったとき歌詞が出るもんなのかね。
川谷 確かに出ないとき、あります。だって僕、紅白でもちょっと間違えましたもん。(笑)
小籔 いいんです。あの加山雄三さんだって、少年隊の「仮面舞踏会」を「仮面ライダー」ってでっかい声で言い間違えたんだから。
川谷 小籔さん、新喜劇でセリフを間違えたら、どうしてますか?
小籔 新喜劇の台本は、僕が作るでしょう。自分のところ以外はものすごくきっちり決めるんですよ。肝心の自分の出番はゆるゆるで、ときどきものすごい言い間違いしてるんですけど、みんなどうもアドリブだと思ってるみたい。(笑)