リフォームにお金をかけるとしたら…
松本 確かにそうです。では、私のやったリフォームはまるで的外れだったんでしょうか?
和田 そんなことはありません。ご実家を買われたご夫婦がそのまま契約されたのを見ても、水回りをはじめとしたリフォームがすぐに住めるという点で決め手になったのは間違いありません。でもそれは運がよかったんです。超ラッキーなケースと言っていい。自分たちが住むためにしたリフォームを赤の他人が気に入ってくれたわけですから。
松本 なるほど、そういうことですか。
和田 たまたま感性が似ていたのかもしれません。
松本 リフォームにお金をかけるとしたら、どうすればよかったんでしょうか。
和田 水回りをやったことはセーフ、正解です。畳の部屋をフローリングにしたのは好みの問題になるので、半分正解。畳のままでもよかったかもしれない。カーテンは基本的に付けません。インテリアは好みの最たるものだからです。
松本 せっかく大金をかけたのに……(苦笑)。
和田 自分たちが住むつもりのリフォームは、どうしてもこだわりが入ってくるので、一般受けは難しくなります。ですから、もし私が明子さんからリフォームのご相談を受けたとしたら、最初に「自分で使いますか? 使いませんか?」とおたずねしたと思います。それで答えが「使うかもしれない」であったとすれば、「それならやめときましょうか」と言ったでしょうね。自分が住むつもりでやるリフォームは、先々、賃貸や売却をしようと思っても難しくなる可能性が高いですから。
松本 そうなると空き家が処分できないまま、時間ばかりが過ぎていく恐れが出てきますね。
和田 所有者さんがよかれと思ってやる自分目線のリフォームは、通常、プラスにはなりにくく、しばしばマイナスになるのが実情です。結果的に空き家の処分を難しくして、維持管理のコストをどんどん積み上げる最悪の選択になりかねないのです。売却を前提にして自分で行なうリフォームは、絶対やめてください。
松本 うわー(苦笑)。
