《大沢トキコさん(75歳)の場合》

「薬よりも安心ですから」

神奈川県在住の大沢トキコさん(仮名)は、体にいいよとすすめられると試さずにはいられない性格。ある時はテレビ番組で見た「えのき氷」(えのきだけに水を加えてミキサーにかけ、その後煮詰めて凍らせたもの)にハマり、またある時は血液をサラサラにするという酢タマネギにハマり、ブームとともに健康道をひた走ってきた。

「薬よりも自然のもののほうが安心ですからね。たとえば関節痛や打ち身には、コンロであぶったツワブキの葉を患部に貼りつけて就寝します。そうすると翌朝には痛みが引いている。これは九州出身の母に教わった方法ですが、肩こりがひどいと訴える子どもたちにも、帰省した時にはそうやって手当てをしてあげているんですよ」

そんな自然派の彼女が半年前からせっせと食べているのが、友人が送ってくれる黒にんにくだ。これは、にんにくを黒くなるまで発酵させたもので、完成まで2週間以上かかる。栄養が豊富で、滋養強壮の効果があるという。

「友人は闘病中の息子さんのために大量の黒にんにくを手づくりしているのですが、月に1度おすそ分けしてくれるんです。私も年を取って体力が落ちてきたのでありがたくて。食べると疲れにくくなる気がするし、ホクホクして美味しいので、毎日せっせと3片ずつ食べ続けてきました」