「朝、子ども2人が2階に戻ってくると、息がココナッツビスケットくさい(笑)。」(塙さん)

 うちは朝起きてすぐ次女と三女が1階に降りていくんです。6時前なのでじいちゃんもばあちゃんもまだ眠い。静かにさせたいのと、孫に喜んでほしいのとで、朝からお菓子を食べさせちゃうんですよ。2人が2階に戻ってくると、息がココナッツビスケットくさい(笑)。本当は僕が朝早く起きて子どもの面倒みなきゃいけないのに、それをやっていない負い目があるから何も言えなくて……。

タカ じいちゃんばあちゃんは、とにかく孫の喜ぶ顔が見たいんだよ。子どもの歯のことや教育とかまで考えていない。

 ところで、タカさんの親は北海道ですよね?

タカ うん。ずっと北海道にいる。ただ、うちは近くに姉ちゃん家族が住んでいるから安心。

 僕は男三兄弟だけど、3人とも、奥さんの実家の近くに住んでいるんです。

タカ 全員もってかれちゃったんだ。

 僕の母は、祖母が認知症になったとき引き取って最期まで面倒を見ていたんです。それまで、祖母は母の兄家族と一緒に住んでいたんだけど、「私が見たい」って。息子はあてにならない、親は娘がみるものと思っているからか、僕が奥さんの両親と住むことも賛成してくれました。タカさんの両親は、よく遊びに来ますか?

タカ 孫の顔も見たいだろうから、「おいでよ」って呼ぶんだけど、あんまり来ないね。来ても、「ホテルのほうがラク」って家には泊まらない。

 やっぱり。うちの両親もあまり家に来ないんですけど、初めて来たとき、父の輝美が「いいなー、オレもこんな家に住みたかったなー」って言っちゃって。場がシーンと静まりかえった。

タカ ハハハ、息子が建てた家だからね。素直な気持ちを言っちゃったんだ。

 輝美は生真面目ゆえに場の空気を読めないとこがあって。あの静夫でさえ黙っちゃった。(笑)