不機嫌なうえに不調だらけ

体に悪い習慣は、これだけではない。平日夜の睡眠時間は3時間だ。本人が言うには、それで十分で、それ以上は寝られないそうだ。しかし、夕方学校から帰ると力尽き、リビングのソファを占領して爆睡している。声をかけても、くすぐっても「うるさいっ」「やめてよっ」と言うだけで、起きようとはしない。

一度、私の眉ペンシルで顔に落書きをしてやったが、なんの反応もなく、こちらが虚しくなるだけだった。夜10時頃にようやく目を覚まし、冷め切った夕飯を食べ、また深夜まで(本人が言うには)勉強をしている。寝るのはいつも深夜3時前後だ。

もちろん寝起きは最悪。朝、家族は誰も彼女に声をかけない。下手に話しかければ、気が立った獣が嚙みつくように口答えされ、嫌な思いをするから。朝の彼女には関わらないのが一番だ。黙って朝食と弁当を用意し、「行ってらっしゃい」「行ってきます」以外に会話はしない。

そんな状態だから、娘は当然休日には寝だめをする。真夏のある週末には、34時間寝続けた。食事もせず、トイレも行かず、もはや生きているのか死んでいるのかもわからない。こっそり部屋を覗くと、エアコンで部屋はよく冷えている。

熱中症にはならないだろうが、心配なのでペットボトルで無理やり水を飲ませる。ひと口水を飲むと、また寝てしまった。さすがに日曜の夕方に起きたときは、すっきりしたのか機嫌は良かった。土日で食べたものは、水ひと口と日曜の夕飯のみ。なんで痩せないのだろう? きっと夜中にお菓子を食べているに違いない。

そんな生活をしていて、体は大丈夫なのかと思われるだろうが、もちろん大丈夫ではない。年がら年中、頭が痛いだの、お腹が痛いだの、鼻がムズムズするだのと訴える。あちこち痛くてあちこち痒くて、しょっちゅうだるい。もちろん病院で診てもらっても何の異常もない。そりゃそうだ。

お金を払っているとはいえ、わざわざ診てくれるお医者さまにも申し訳ない。若さと根性だけで不調な毎日を乗り切っているが、その根性があれば、もうちょっと成績のほうもどうにかなりそうだが、現実はなかなか厳しい。