対症療法は、薬をやめると再発する

花粉やダニ、カビなどの異物が外部から侵入すると、人間の体の中では異物に対応するIgE抗体が作られます。そして、再び異物が体内に入ってくると、それを排除しようと、IgE抗体が存在する粘膜の細胞からヒスタミンなどの炎症を促進させる物質が放出され、これがアレルギー症状として表れるのです。

とはいえ、同じ花粉症でも、症状の軽い人と重い人がいるのはどうしてなのでしょうか。

「症状が重く出る人は、花粉を無防備に浴びていたり、また、IgE抗体をたくさん作りやすい体質なのです。こうしたアレルギー体質は遺伝することがわかっており、高い確率でその体質を受け継ぐといわれます。ただし、必ずしも同じ物質に反応するわけではありません」

一般的に、花粉やダニによる症状を鎮めるには、ステロイド薬などによって症状を抑える方法が知られています。

「点鼻や吸入など、局所のステロイド薬を用いた治療はかなり進歩して、安全性も確立されていますが、あくまでも対症療法にすぎません。薬の使用をやめるとほとんどの人が再発するうえに、長期にわたって薬物治療を続けると、最初はスギ花粉にだけ反応していたものが、そのほかの花粉ばかりか、ダニやカビにも反応するようになることがあります」

大切なのは、薬に頼らずにアレルギー体質を改善すること。有効な方法として、永田先生は、世界保健機関(WHO)が認める唯一の体質改善方法である「アレルゲン免疫療法」を挙げます。