ダーニング
ヨーロッパで古くから行われてきた衣類の補修方法。
ダーニングマッシュルームという、きのこ型の専用の道具を使い、衣類に開いた穴をかけはぎします。大きな穴の補修に適した方法で、擦れて薄くなった部分の補強にも
修復に向かないもの/布帛(ふはく)など目の詰まったもの、薄手のカットソー
材料と道具
(1)とじ針(針先が少し丸くなっている、毛糸専用の針)
(2)毛糸通し
(3)糸切りばさみ
(4)フォーク
(5)印つけペン(水性タイプ)
(6)ダーニングマッシュルーム
(7)毛糸(初心者はタテ糸とヨコ糸で糸の色を変えるのがおすすめ)
※わかりやすくするため、太い毛糸を使用しています
手順
(1)布の表を上にして、裏からダーニングマッシュルームを穴に当て、持ち手をにぎる。穴から0.5〜1cm外側に印つけペンで印をつける
(2)タテ糸用の毛糸をとじ針に通す。糸端は玉結びせず、ダーニングマッシュルームのかさの端から針を入れ、(1)の印の角に針を出す。刺し始めの糸端を10cm程度残して糸を引く
(3)(1)の印の上を並縫いして、ダーニングのガイドをつくる。ぐるりと1周したら、最後 は(2)で針を出したところの0.1cm外側に針を出す
(4)下から上に糸をかけて、指で糸を押さえる。(3)のガイドの少し外側、かけた糸の下の布を右から左に1針すくう。すくう針目は糸の太さと揃える。糸はピンとはりすぎないように注意
(5)次に上から下に糸をかける。(4)と同様にガイドの少し外側、かけた糸の下の布を右から左に1針すくう
(6)(4)と(5)をくり返し、タテ糸を端までかける。 刺し終わりは、ダーニングマッシュルームのかさの端に針を出し、玉どめはせずに糸端を10cm程度残してカットする
(7)ヨコ糸用の毛糸をとじ針に通す。タテ糸の時と同様にかさの端から針を入れ、タテ糸の右下に針を出す
(8)右から左へ、タテ糸を1本おきに交互にすくい、ヨコ糸を通す
(9)左端まで通し、タテ糸の少し外側を下から上に1針すくう
(10)次に左から右に、(8)ですくっていないほうの糸を1本おきに交互にすくう。端まで通したら、(7)で針を出したところの横、タテ糸の少し外側を下から上に1針すくう
(11)(8)~(10) をくり返し、ある程度ヨコ糸を通したら、針先やフォークで織り目を整えて、糸の間を詰める
(12)最後までヨコ糸を通す。最後はダーニングマッシュルームのかさの端に針を出し、玉どめはせずに糸端を10cm程度残してカットする
(13)布を裏返して、再度、ダーニングマッシルームを当てる。刺し始めの糸端をとじ針に通し、布のみをすくいながら、ガイドの内側を1往復縫い、糸を切る
(14)ほかの3つの糸端も(13)と同様に始末する
(15)表からスチームアイロンを軽くあてて完成。アイロンをあてることで織り目が整い、糸が布になじむ