しかし3人目が生まれると、さらに家事が増え、子供にかかる時間も増える。正直、夫婦で手分けしてもしんどいと感じる業務量が毎日山積みになっていきました。

目に見えないような細かい家事がとめどなく流れてくるような日々に、夫に「あなたもやってよ」と言うことも増えていきます。

もちろん夫もいろいろやってくれているんです。それでもやることがいっぱいで、自分も疲れていました。

そして、私が一番危機感を抱いていたのは、こんなにも可愛い盛りの子供たちが目の前にいるのに、全く余裕のない自分の心の状態でした。

毎日やることが多すぎてイライラしたり、いっぱいいっぱいになっている間に、子供は成長していきます。もっと成長を喜んだり、楽しい経験を共有したり、ゆとりのある心で接したいと思っているのに、それができず毎日後悔をしながら眠りについていました。

そんな日々を繰り返す中で、私は、「何かをやめないと無理だな」と覚悟したのです。

 

仕事をやめる、減らす?

そこで多くの働く母が最初に思いつくのは、「自分の仕事をやめる、減らす」という選択ではないでしょうか?

すると、同時に経済的に諦めなければならないことも増えていく。子供の教育や経験にかけるお金や、家族旅行や外食などいろんなことを手放す必要が出てきます。

さらに《働くことが好き》な私にとって、それは苦渋の決断でもありました。「それでも母親だから仕方ないのかな」そんな気持ちにもなっていた時、ある方から、全く違うアドバイスをもらいました。

それは、「一度『やめたいこと』を全部書き出してみたら?」というもの。

「お金のこととか立場とか世間体とか、1回全部忘れて、『やめたいこと』をとにかく書き出してごらん」

そう言われて私はすぐに取り組んでみることにしました。するとびっくり、私のやめたいことのほとんどは「主婦業」だったのです。