家の中が雑然とし、空気がよどんでいては、金運も寄りつきません。風水を取り入れて住まいを整え、運気上昇を目指しましょう。前編は『玄関・トイレ周り編』です(構成=上田恵子 イラスト=日月沙絵)

不用品を処分して
新しい気を取り込もう

風水は、「人はどのような環境に住めば健康が保たれ、繁栄するか」をテーマにした、古代中国から伝わる環境学。「気」と呼ばれる大気中のエネルギーを取り込みやすい生活環境に整えることで、運が開くとされています。

気は《風》に吹かれると四方に飛び散り、《水》がある場所にたまる。中国ではこの考え方をもとに王宮などの建造物を建て、国を繁栄させてきました。とはいえ、私たちがそのような土地を探してわざわざ引っ越す必要はありません。長い時間を過ごす家の中を整えることで、金運をはじめ、さまざまなよい運気を呼び込むことができるのです。

住まいで重要なのは、「バランス」と「循環」。たとえば、日が差し込まない暗い部屋で生活すれば心身を病みやすくなりますし、逆に日当たりがよすぎる部屋は外出の機会が増え、散財しやすくなります。また、不用品や壊れたものをため込んでいる家は風通しが悪くなり、運気もダウン。偏るのも滞るのも不可、常に《中庸》をよしとする。それが風水の基本です。

では具体的に何をすればいいかというと、整理整頓と掃除です。悪い気が宿っているものを処分し空間を広げるだけで、そこに新しい気が入ってくる。そしてその空間をきれいに保つことで、運気は蓄えられます。安全で清潔な居心地のよい環境をつくること。それこそが開運への一番の近道なのです。

さらに、2021年は身の回りの環境を整理するよいタイミング。干支暦では「辛丑(かのとうし)」、つまり辛抱の時期が終わり、新たな芽を育てる年です。過去と決別し、気分を一新して前に進むことが開運のカギになります。コロナ禍で気持ちが落ち込み、なかにはお金に関する不安を抱えている人もいるでしょう。ぜひ、この機会に家の中をスッキリさせて、よい運気を取り込んでください。

次から、金運アップに欠かせない「玄関」「トイレ」の風水ポイントをご紹介します。まずはこのエリアを徹底的にきれいにすることから始めましょう。