家事は誰でもやるのが当たり前
小林 家事は男とか女とか関係なく、できるほうができる時にすればいい。人生100年時代、夫婦どちらが先に逝くか、具合が悪くなるかわからないんだから。妻に先立たれて、残った夫が何もできなくては困ってしまうよね。
中村 妻も心配で死にきれない!
小林 オレも結婚した頃は、家事は妻にしてもらえばいい、と考えていたんだ。最初はやむなくシングルファーザーになり、再婚後に妻に先立たれたりするなかでつくづく思ったの。「男子厨房に入らず」なんて、チョンマゲ時代みたいな考えでいてはダメだって。生活している以上、家事は誰でもやるのが当たり前なんだから。
中村 最近の若い人たちは、夫がスーパーに買い物に行って、それを妻と2人でクッキングしてテーブルに出すのが普通みたいね。男性も結婚前から家事のスキルを身につけないと。
小林 本当にそう思います。最近は定年を迎えた後に家事を始める男性が多いようだけど、正直、それではあまり役に立たないんじゃないかな。ちゃんと学ぶなら、若いうちから始めないと。
中村 『婦人公論』の読者世代も、夫に家事をやってもらうためには「おだて」は必須科目。そして、家事をしてくれたら「感謝」を伝える。これは夫から妻へもやらないと。
小林 言葉は大事だね。
中村 そして上手に手を抜いて、くつろいだ気分で家事をする。時にはちょっぴりお酒を飲んで料理をしてもいいし。
小林 オレは自分の本で「涙こぼしても、酒こぼすな」って書いてるんだ。
中村 あら、いい言葉。(笑)