夫に関して私が一番我慢ならなかったのが、風呂に入らないこと。「毎日入らないなら、別の部屋で寝る」と宣言しても、「風呂に入って死んだ人はいても、入らないで死んだ人はいない」などとわけのわからない屁理屈をこねてきます。15年以上、毎日毎日うるさく言って、風呂に入ってもらうただそれだけのことで、けんか腰でした。

あれはひと月ほど前のこと。

私はインフルエンザに感染し、高熱と激しい筋肉の痛みですっかりダウンしてしまいました。そんな私を尻目に、夫は「仕事の延長」と言い訳をして、休日も、やれゴルフだ麻雀だと悪びれもせずに出かけていく。そんな中、私は激しい筋肉の痛みに耐えていました。

 

10日ぶりに口を開き、夫に「離婚しましょう」

1週間後、ようやく熱が下がり、2階の寝室から階下のリビングに入った私は、見たことのない惨状を目にすることに。泥棒が入ったかのようにものが散乱し、コンビニ弁当の食べ残しなどが散らかり放題。風呂に入らないくせに見た目は気にする夫ですから、1週間分の衣類が、抜け殻のような姿のままで床やソファに山積みになっていました。

1週間というもの、水と薬以外ほとんど口にできず、病み上がりでフラフラになりながらリビングを片づけ始めた私に、帰宅した夫が放ったひと言。「別に散らかってないし。神経質すぎないか。ゴミじゃ死なない」。

……ええ、そうでしょう。あなたの実家に比べたら、豚小屋だってきれいに見えるかもね。シャツにアイロンをかけているのは誰? 食事は自動的に出てくるとでも思っていますか? 今までの鬱憤を一挙にまくしたてる私に、「ごめんね」と素直に謝るような夫ではありません。平然と、「シャツはクリーニングに出せばいいし~」「食事は毎日外食でも、カップ麺でもいいし~」などとのたまうのです。

何を言ってもこの人は、ああ言えばこう言う。言い争っても無駄だと悟った私は、「あなたの世話は今後一切しません。私だって働いているのだから」と宣言し、徹底的に夫を無視することに決めました。