(3)口座を開設して

投資の元本をいくらにするか決めて、いざ投資を始める前に、証券口座を開設する必要があります。『婦人公論』の読者世代ですと、社会人時代にバブル期を経験し、上司や先輩などにすすめられ証券会社で口座を作ったことがある人もいるかもしれません。

しかしこれから投資を始めるなら、インターネットで取引するネット証券をおすすめします。なぜなら、投資をする際にかかる手数料が店舗型より安いから。

投資を行うには、投資信託を購入する際の買付手数料のほか、信託報酬などの手数料がかかります。信託報酬は利益の有無にかかわらず、保有中ずっとかかるので、安いにこしたことはありません。

口座を作る証券会社は、インターネットで「ネット証券」などで検索すると上位に出てくるSBI証券、楽天証券、マネックス証券などが信頼度が高く、安心でしょう。口座の開設方法については、各証券会社で異なるので問い合わせを。

 

(4)さあ、実践してみよう!

〜おすすめ 1〜

【積立投資信託】

ーーーーー

積立投資信託のメリットは?
●少額から始められる
●手間がかからず、初心者でも安心
●年利3%ほどの安定した利益を得られる
ーーーーー

前述の通り、投資にはさまざまな種類、買い方があります。なかでも、50代から始めるみなさんに提案したい投資の第一は、投資信託を毎月定額買っていく「積立投資信託」です。

投資信託とは、投資家から集めたお金を投資のプロが運用して、その収益を投資家に分配するというもの。証券会社によっては100円から購入できるものもあり、元手の少ない人でも気軽に始められます。

最初に商品と積立金額を決めて証券会社で手続きをすれば、積立貯金のように自動で引き落とされるので、手間がかからず、基本的にはほったらかしにしておいても大丈夫。

投資信託の商品は数多くありますが、初心者は「バランス型」のカテゴリーから選ぶのがよいでしょう。バランス型投資信託は、文字通りバランスよくパッケージされている商品。日本と外国それぞれの株式と債券をバランスよく組み入れ、リスクを軽減し、安定した利益を得られるように考えられており、基本ルールで触れた「分散投資」が行える仕組みになっています。これを一つ買えば、バランスよく、複数の対象に投資することができるのです。

ただし、バランス型は保有している間の信託報酬がやや高い傾向があります。手数料を抑えて実質利益を増やしたい、あるいは投資に慣れてきたから自分で株や債券のバランスを決めたい、という方は「インデックスファンド」で運用するのも良策。

インデックスファンドとは、その価格が日経平均株価や東証一部上場企業の株価と同様の動きを目指し運用される投資信託の一種です。つまり、日経平均株価など市場株価が上がればインデックスファンドの価格も上がり、市場株価が下がればインデックスファンドの価格も下がる。大儲けも大損もめったにないけれど、小さなヒットが出やすいのです。

たくさんのラインナップのなかから、日本株式を集めたもの、外国債券を集めたものなど複数の商品を自分で組み合わせて買うことができます。

これらの投資信託はリスクの低い安定した商品ですが、値が下がってくると不安を感じるもの。しかし、強い気持ちで、やめることなく続けるのが成功の秘訣です。

値が下がったときはたくさんの口数を購入できますし、“再投資型”を設定すると、運用で得られた利益がさらに運用されていく複利の効果があり、基本的には長く続けるほど利益が増えて有利です。時期や期間にもよりますが、平均利回りは年3%ほどと言われています。