「引きこもりをテーマに書くのは、正直、気が重かったです。でも私は希望を描きたかったので」(林さん)

相談される親でありたい

 私が書いた『8050』では、最初は引きこもりの息子を理解できず、むしろ責めていた父親が、結果的に息子のために闘おうと決意します。斉藤さんは、万が一お子さんがいじめにあったら、絶対守るぞと思ってらっしゃる?

斉藤 うちの子は超未熟児で生まれて――たくさんの管につながれた子どもを見て、なんとか生きてくれ、と。そして、将来この子に何かあった時は自分は絶対に守るぞ、と決意しました。まず子どもに伝えたいのは、すべて自分に話してほしい、ということです。親に負担をかけると思わせたくない。なんでも相談できる親でありたいと思っています。

 芸能人のお子さんって、注目されて大変そうですしね。

斉藤 そうなんですよ。芸人はけっこうみんなからバカにされる職業でもあるので。でもそのことで何か言ってくる人がいたら、「自分は誇りを持ってやっているから、気にしなくていいんだよ」と言いたいですけど。

 私は娘が中学生の頃、「ママのことで嫌な目にあってない?」と聞いたら、薄ら笑いを浮かべて「今どきの中高生で、ママのこと知ってる子がいるわけないでしょう」。(笑)

斉藤 なかなか強者ですね。

 逆に、こういうことを言える子だったら安心かなと思いました。

斉藤 確かに。