「時間もコストもかかりましたが、長い間使うことを考えると、すぐに使えなくなるモノよりも一年あたりのコストが安くなることだってあります。」(蟹江さん)

持続可能な家って?わが家で試しました

本上 世界に目を向けると、ユニークな活動をしている人がたくさんいます。アートを通じてサステナブルな世界を追求しているオラファー・エリアソンというデンマークの芸術家がいて、展覧会があったので観に行きました。

蟹江 本上さんは常にアンテナを張っていて、感度が高いですね。

本上 地球環境をテーマにいろんな作品やプロジェクトが展示されていたのですが、なかでも私が気に入ったのは携帯式のソーラーライト。電気が通っていない地域の人々にクリーンな明かりを届けるため生まれた作品なんです。

日中、太陽光に数時間あてておくと、蓄電された明かりで一晩すごせる。ヒマワリの形をしていて見た目もかわいいので購入しました。私たちが買うことで、発展途上国の援助にもなるのです。

蟹江 実際に使っていますか。

本上 わが家の周辺は夜8時をすぎると真っ暗なんです。家族で星を見に鴨川を歩くとき、ソーラーライトを首からぶらさげています。

蟹江 災害時にも役立ちますね。

本上 先生は何かサステナブルな試みをなさっていますか?

蟹江 実は自宅がそうなんです。名づけてSDGsハウス(笑)。ちょうどSDGsのスタートと引っ越そうというタイミングが重なったので、SDGsを目指した家をつくろうと、友人の建築家と一緒に取り組みました。

本上 すごい! どんな家なんですか?