※この記事は、あくまで個人的見解に基づくものであり、投資や個別企業の株取引を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。
「お・も・て・な・し」は8年前
東京オリンピックの開幕(開会式)まであと4日となりました。
16日現在、東京都では新型コロナウイルスの新規感染者が3日連続で1000人を超え、選手村近くでオリンピック中止を呼び掛けるデモが行われているような状況です。
滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」に日本中が湧いた8年前は、こんなことになるとは思いもしませんでしたね。
しかし、2016年3月の電通の株主総会で「東京2020オリンピックが中止になった場合」について言及した株主がいたのです。
ご存じない方に説明しますと、電通とは日本最大手、世界でも5番目、の広告代理店です。広告代理店といっても、CM製作だけではなく、大規模イベントのプロデュースやコンテンツ事業などで儲けている会社です。 2020年1月1日に持株会社体制に移行して「電通グループ」となりました。
前回、株主総会について書いたので、自分の過去の記録を見直しましたら、2016年の電通の株主総会のメモがありました。「コーポレートガバナンス」とか「ロイヤリティモチベーション」とかカタカナが飛びかっていて、書いたはいいけどチンプンカンプンという感じでしたが、質疑応答のやり取りは詳細に記録していました。そう、当時私はちょっとした株主総会マニアだったのです。
質疑応答の12人目に登場した男性が、「2020年の東京オリンピックが中止になる可能性は何パーセントですか」と質問しました。聞いていた私はポカン。だって、オリンピック中止なんて考えられなかったから。
電通側の役員も「は?」と聞き返しています。男性は再度「2020年の東京オリンピックが中止になる可能性は何パーセントかと聞いているんです」と言いました。
回答は「何パーセントと言われてもわからない。天変地異がどれだけの可能性かということです。中止の可能性はゼロではないかもしれないけれど、考えていません」というものでした。