不調2【歯】

加齢により唾液の分泌量が減ると、歯周病菌が繁殖しやすくなる。

歯周病が悪化するとかむ力が低下し、食生活に悪影響を及ぼすうえ、歯周病菌が血管に炎症を起こすことで心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病のリスクが高まります。

 

《全身に影響を及ぼす歯周病リスクを下げる》

年をとっても食事を美味しく食べるには、歯と歯ぐきの健康が欠かせません。虫歯に気をつけるのはもちろん、中高年がとくに意識してほしいのが歯周病予防です。歯周病菌は口の中だけにとどまらず、血管に入り込んで全身をめぐり、血管に炎症を起こすことで、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病といった生活習慣病の原因の一つになることが近年の研究でわかってきたからです。

毎日の歯磨きをきちんと行うのはもちろん、最低でも3ヵ月に一度は歯科で歯石を取り除くクリーニングを受けましょう。インプラントは骨にもかかわる手術ですし、生活習慣病で治療中の人は、さらに全身的な健康管理が必要になります。歯科医ですすめられた場合も、内科などのかかりつけ医に相談したほうがよいでしょう。

食べ物を飲み込む嚥下力も、50歳前後からだんだん衰えてきます。食事中にむせたり、食べ物が喉につかえる感じが気になったら、「嚥下トレーニング」を始めましょう。