ペットのレリーフ、線彫りを入れたり

「一般の墓地を購入するのは70代の方が主流ですが、『withペット』は50~60代と、少し下の層が比較的多い印象ですね」(メモリアルアートの大野屋・上原さん)。ペットが亡くなったのをきっかけに、自分たちの終活を早めに始めるからだという。

墓石のデザインもかわいいものが多く、ペットのレリーフをはめ込んだり、線彫りを入れたりもできる。七戸夫妻が選んだのも、2つの塔で構成されたデザイン性の高いおしゃれな墓石だ。現在飼っている25歳のイシガメと35歳のクサガメの将来も見据え、人の遺骨とは別に、合計4体のペットの遺骨が収納できるようになっている。

「息子も理解してくれています。このお墓を買ったことで、私たちの終活がスタートしました」と語る七戸さんは、エンディングノートを書こうと思っているという。それは、父を看取る際に迷いが多かったからだ。

角型の石をずらしながら重ねたようなデザインの墓石(写真提供◎メモリアルアートの大野屋)

「病状が進行した父が口から栄養を摂れなくなった時、胃ろうはどうするかなど決断をしなければなりませんでした。でも、どういう最期を迎えたいかについて父と話し合ったことはなく、家族としては推し量るしかなかったのです」。延命治療などについてきちんと意思表示しておけば、残された家族の迷いや葛藤が軽減される、と実感したそうだ。

ペットのことも含め、元気で行動力もある60代から終活を始めておけば、まさに「備えあれば憂いなし」だろう。


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