外的刺激で良い方向にも悪い方向にもブレる

プライドとディグニティの違いを悶々と考えながらネットを検索していたら、「サイコロジー・トゥデイ」というサイトでジョン・アモディオ博士が書いた記事に辿り着いた。著者の経歴を検索すると、心理学の博士号を持つMFT(結婚と家族の問題に関するセラピスト)。書籍も数冊執筆している。

著者をよく知らぬまま引用するのは気が引けるが、彼の書いた「プライドとディグニティの三つの重要な違い」という記事が腑に落ちた。「プライドは自己イメージの肥やし、ディグニティは心の栄養」「プライドは自分の優位性を高め、ディグニティは謙虚さと感謝を含む」「プライドは自分の外側で起こることに依存し、ディグニティは内側に存在する」。見出しだけで、言わんとすることは伝わるだろう。

誰もが自己を健全に肯定したいと願っているが、プライドはその役に立たず、むしろ有害な存在と言える。プライドには良いプライドと悪いプライドがあるのだとばかり思っていたが、ちょっとした外的刺激で良い方向にも悪い方向にもブレる不安定なシロモノがプライドなのだろう。他者への優位性を礎にする限り、そりゃそうだって話。プライドはディグニティの足を引っ張ることさえある。

そのほかにもいろいろとディグニティに関する記事を読んでみたが、どうやらディグニティを育てるには、時に他者より優位に立ちたい愚かな欲を持ってしまう、傲慢で臆病で傷付きやすい自分をまるっと受容する必要があるらしい。なんという難題。そんなこと、私のプライドが許すだろうか。


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