遠方に住むご家族が会いに来ない

藤井 こんな状況でも、何とか前を向いてできることを探さないと。外部との面会ができないぶん、入所者のみなさんの様子を施設のブログやお手紙などでまめにお伝えするようにしています。ご家族の方から喜んでいただき、スタッフの意識も「発信していかなきゃ」と前向きに変わってきたことはよかったな、と思います。

内田 いま、うちの施設に1年間ショートステイを続けている独居の方がいまして。本来は「介護認定期間の半数まで」という制限があるのですが、この方の場合はコロナ下で特例が適用されているんです。

遠方に住むご家族が、それに甘えてしまっているのか会いに来ません。だから関心を持ってほしくて、新聞を作り始めました。利用者さんの笑顔の写真を載せたり、最近のご様子を書いたり。毎月、施設利用料の請求書を送付するときに同封しています。

藤井 この感染症はいつ収束するかわかりません。自分たちにできることをするしかないですね。

坂本 介護の仕事は体が資本ですが、コロナ下で、心の健康も同じくらい大事なんだと気づきました。お互い元気で長く働けるようにしましょうね。