大谷選手は何か「極意」を持っている

武田 メジャーリーグは人種のるつぼ。日本人の身体能力を遥かに超える人たちのなかで活躍し、世界中を驚かせている。そんな彼と同じ遺伝子を、私たちも持っている。それはとても大きな希望ですよ。

『「命」の相談室-僕が10年間少年院に通って考えたこと』(著:ゴルゴ松本/中公新書ラクレ)

 

ゴルゴ 大谷選手は母校・花巻東高校の佐々木監督の教えで、良い「運」に会うために、普段から良いことをするようにしているそうです。だから、グラウンドでゴミを率先して拾うんですよね。

あの行為が、アメリカでは大人気です。他のメジャーリーガーたちは、みんな平気でゴミをそのあたりに捨てている。日本人以外で、あんなことを考えつくスポーツマンはいませんよね。

武田 あの行為が外国人にとって、日本人とわかる一種のアイコンになっている。それに、敵チームの選手の肩をあんなに穏やかに叩く選手はいない。たおやかな笑顔で、試合の雰囲気を一変させる。大谷選手は何か「極意」を持っている気がするんです。