時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本紙記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは50代の読者からのお便り。隣近所に無関心な都市型の生活を送るなか、ご近所とうっとうしいようであたたかい交流をしている80歳の義理のお母さんを見習おうかと考え始めたそうでーー。
人と関わらない生き方が自分にとって最良なのか
地方在住ですが、住んでいるところは比較的新しい団地なので、隣近所とのつきあいはほとんどありません。田舎の狭くて濃密すぎる人間関係は苦手。でも最近、隣近所に無関心な都市型の生活もどうなのだろう、と思うようになりました。
子どもが小さい時は、地域のママ友たちとも仲よくしていましたが、子どもが大きくなると自然につきあいはなくなりました。みんなワーキングマザーなので忙しく、専業主婦の私とは会う機会がなくなったのです。
隣の家の人とは会えば挨拶するくらいで、お互いのプライバシーに踏み込むような会話はありません。
そんな状態ですが、年に数回、地域の草刈りがあります。私は出るようにしているものの年々参加する人が少なくなり、先日は、班で出席したのは私1人だけというありさまでした。班によっては、不参加の場合には数千円の罰金を科されるのですが、逆にお金を払うから参加しないという人もいるようです。
確かに人と関わらなければ、他人とのトラブルもなく快適に生きていけます。私もずっとそう思っていました。でも、その生き方が「本当に自分にとって最良なのか……?」と最近、自問自答するように。